軸ブログvol.7『外から動かすから軸がぶれる・後編その3』

まずは前回の復習

おはようございます。
身体と動きに『軸をつくる』ボディワークスタジオ BASE Conditioning Laboの山辺です。

『筋肉の働きは?』
『この絵ののおかしいところは?』
筋肉のイメージ1

覚えていますか?
もし『忘れてしまった』という方は

軸ブログvol.6『外から動かすから軸がぶれる・後編その2』

こちらをご覧ください。

『そんな時間ないよ!』
というお急ぎの方のために
前回の要約だけ。

  • 筋肉の働きは『縮む』という事

筋肉モデル

 

 

  • 筋肉の長さが縮んで短くなることでその両端の骨を近づける方向に動かす力を生み出す。

上腕二頭筋モデル

  • その筋肉が骨に付いている場所を『起始』『停止』とよ呼ぶ
    (一般的に動いていない方についている部分を『起始』、動いている方の骨に付いている部分を『停止』と呼ぶことが多い。)

これが筋肉を考えるときの基本です。

これが分かれば筋トレもストレッチも理解したも同然です。

ただ、カラダにある筋肉の数が少し多い(大体600個と言われています)のと
一つの筋肉に『起始』複数あったりするので覚える量が多くて困るだけですが
これはひとえに『慣れ』ですので頑張ってください。

 

では前回の続きに参りましょう!

1.【回転軸】回転中心を固定する

まずはこちらを見てください。

 

『サイドレイズ』という肩の筋肉『三角筋』を鍛えるエクササイズです。

それをイラストで書くとこんな感じです。

 

三角筋

 

 

前回見ましたね
腕を横から上げる時の簡単なモデルです。
解剖学的には『三角筋』による『肩関節外転』です。

ただし、これでは前回お話ししたように
物理的に考えると脱臼してしまいますよね。
『外転』ではなく『上にずれてしまう』力の方が大きいからです。

外転三角筋だけ

そこで今回はここに注目してみてください。
外転三角筋骨運動

上腕骨と肩甲骨が、文字通り『関節』している部分です。

正常に腕を挙げるためには『緑』の点を中心に回るように動く必要があります。
これを可能にしているのが前回の最後に書いた『インナーマッスル』なんですね。

実際にはどうなっているかというと

2.肩のインナーマッスルの代表格【棘上筋】 

棘上筋

 

こんな感じで働いている筋肉があります。
このイラストの中で『棘上筋』と書かれているものです。

この棘上筋三角筋と共に働くことで中心をブラすことなく
『外転』運動を可能にしているわけです。

 

よく見ていただくと分かると思いますが
棘上筋は三角筋よりも関節に近い『内側』にありますよね。

それが『インナーマッスル』と呼ばれる所以です。

 

3.棘上筋のポイント1〜求心力〜

この棘上筋のポイントは2つあります。
1つ目は三角筋が外向き』の力と『上向き』の力が発生したのに対し
棘上筋は上向き』の力と『内向き』の力を発生するというところです。

 

棘上筋三角関数

Fss:棘上筋(SupraSpinatus muscle)の引っ張る方向

Fv:棘上筋の発生する力の垂直方向成分

Fh:棘上筋の発生する力の水平方向成分

 

この内向きの力がうまれることで、
上腕骨頭を肩甲骨関節窩(受け皿)に押し付ける力がうまれます。
この『骨を関節面に押し付ける力』を『求心力』と呼ぶのですが
この求心力を生み出すことこそが『インナーマッスル』の一番重要な役割です。

4.棘上筋のポイント2〜押し下げる〜

棘上筋のポイントは2つあると言いましたが
2つめは、

棘上筋が収縮するときに筋肉自体が骨頭を

『下向きに押し下げる力が発生する』

ということです。

 

棘上筋押し下げ

 

イメージとしてはこんな感じです。
この力が生まれることで三角筋および棘上筋の垂直方向の成分『上方向に外れていく力』を打ち消して、純粋に腕をあげる力【求心力】と【三角筋の水平方向成分】が残ることになります。

 

三角関数合成

 

ここで一度ざっくりまとめておきますと。

 

肩関節の外転運動における
インナーマッスル(棘上筋)はあくまでアウターマッスル(三角筋)の補助をする役割だということです。

三角筋は『外転力』を、
棘上筋は『求心力』を生み出すわけです。

 

5.運動学の影の主役【力のモーメント】

ここまでくれば物理的、数学的に考えるのにも慣れてきた頃でしょうから
もう一つ専門用語をお勉強していきましょう。

『力のモーメント』

という言葉です。

 

でも安心してください!

実はもう既に前々回、前回と今回のブログの中で、
『力のモーメント』というものには知らず知らずの内に触れていますので
おさらいと解説だけでいいと思います。

思い出してください。例えばこれ。

外転中心

これも。。。そう

三角筋骨運動

覚えていますか?

外転三角筋だけ

最後にもうひとつ。

棘上筋これら全てが『力のモーメント』です。

 

 

簡単に言えば『モノを回転させる力』のことです。

どこか一点を固定しておいて
その固定したところ以外に力を加えると
そのモノは回転します。

この『回転』させるための力の大きい、小さいを求めるのにとても役に立つのが
『力のモーメント』といわれるものです。

 

人間の体の動き、関節運動のほとんどは関節を支点とした
回転運動がほとんどなのでこの『モーメント』(性格には力のモーメント)を理解することは、運動学を理解したと言ってもいいのではないか!というほど便利なモノなので是非慣れてください!

 

ここで肩関節のインナーマッスルとアウターマッスルの話に戻りましょう。

 

棘上筋

 

『腕をあげる』ということに関して
『棘上筋と三角筋』どちらの方が効率がいいでしょうか?

 

この絵を見て直感で答えてみてください。
もしあなたが筋肉になった場合どちらの筋肉になった方が楽に腕を持ち上げられると思いますか?

 

もちろん三角筋になった方が楽ですよね!
これはじーっくりと次回解説したいと思います。
すみません!

やっぱり今回でも終わり切りませんでした。
このブログを書く何回か前に

 

『アウターマッスルは関節運動における大きな力を生み出し
インナーマッスルの動的な支持機構に関与する』

ということを書きましたが
今回の内容でなんとなく理解できるはずなのですが
『まだわからん!』
という方は

『そもそも軸って何?vol.3』
http://base-conditioning.com/axis_vol-3/

あたりから5回づつほど読み返してください。

 

よろしくお願いいたします!

そもそも軸って何?vol.3

こんにちわ。体と動きに軸をつくるボディワークスタジオBASE Conditioning Laboの山辺です。

最近自分で考えた『ボディワークスタジオBASE Conditioning Labo』という屋号が長すぎて若干後悔しています。

ご予約の電話を頂いたときに
『お電話ありがとうございますボディワークスタジオベースコンディショニングラボでございます。』

まぁ慣れてない人なら噛みますね。。
これを読んでくださっている皆様。
試しにスマホの画面から目を離し、空で言ってみてください。

噛まずに言えましたか?
どうでしょうか?
領収書をお願いするときなんてすごく申し訳ない気分になります。
なので新しいお店の方は『ウール』と短めにしてみました。

では、

『軸』について書いていきたいと思います。

 

前回は今の所『軸』を安定させるという目的のために真っ先に思いつくもの
『体幹トレーニング』
『コアトレーニング』と言われることもありますが基本的には同じものです。

この体幹トレーニングで「結果の出る場合とでない場合があるんですよ!」
というのが前回の内容でした。
実はこれと同じような事が『インナーマッスル』と『アウターマッスル』でも起きているんです。

いち時期、
『インナーマッスル』のトレーニングというのが流行った時期があります。
(今でもこれは超大事です。流行りに流されないようにしてくださいね‼︎)
このときによく受けた質問が
「インナーマッスルが大事って聞いたんですけど
アウターマッスルを大きくせずに
インナーマッスルを大きくするためにはどうしたらいいですか?」
という類のものです。

この時期は雑誌やテレビなどでも
『アウターマッスルを鍛えるのは悪!』
と勘違いしてしまうほどの記事を多く目にしたので
それまでの普通の筋トレをしていた人は
『今までしていたことは間違いだったのか!』
と思い、さっきみたいな疑問が湧いてくるもの当然だと思います。

体幹と四肢との関係と同じで、
この場合、四肢がアウターマッスルに相当し、
体幹がインナーマッスルに相当します。

どういう意味かというと
『四肢の能力を最大限使えるためにあるのが体幹』
ということになりますので、これを置き換えて
『アウターマッスルの能力を最大限引き出すためにあるのがインナーマッスル』ということになります。

もう少し専門的に言うと
『大きな力を生み出す為のアウターマッスル』
『動的な関節支持の為のインナーマッスル』
という事になります。

分かりにくいですよね。すみません。。。。
あくまで大事なのは両方のバランスです。

これ以上説明すると『軸』というテーマから完全に外れてしまうので
この辺で一旦やめておきます。

というわけで久々に
『軸がぶれてるとか言うけど、そもそも軸って何?』という内容に戻ってみましょう。

まず、わけがわからない時は昔の人に学ぶのが一番!
金八先生方式です。
という事で軸という漢字を含む単語をかたっぱしから集めてみて
共通項をあぶり出してみたいと思います。

まず誰もが真っ先に思いつくのが、生活に一番身近なものであるこちら。
『X軸』『Y軸』『Z軸』

まぁこれは鉄板でしょう。

他には『対象軸』『軸受』『回転軸』『掛け軸』『中心軸』『軸圧』『地軸』
とりあえずこんなところでしょうか。。

こうやってみてみると何か見えてきそうです。

今の所思いつくのは
『細長い何か』
僕はそんな気がします。

次回はちゃんとこの辺を掘り下げてみたいと思います。